【水没】ワイヤレスイヤホンを洗濯したときの対処法｜危ない？使える？【電源つかない】

周囲に音を漏らさず1人だけで音楽を楽しめるイヤホンですが、以前は有線式が主流でした。しかし、Bluetoothなど無線技術の発達により、近年ではワイヤレスイヤホン（Bluetoothイヤホン）も増えています。コードがないため使い心地がよく人気です。

コードがなくなり、元々小さかったイヤホンはさらにコンパクトになりました。しかしその結果、失くしてしまったり、ポケットに入れたまま洗濯機に入れて水没するリスクが増加しています。イヤホンは小さいとはいえ電化製品なので、洗濯したイヤホンは復活するのか疑問に思いますよね。

そこで本記事では、イヤホンを誤って洗濯してしまったらどうなるのか・水没したイヤホンを使用すると危ないのか・電源がつかない場合はどうするのかなど、対処方法を詳しく紹介します。修理代も解説しますので、ぜひ参考にしてください。

イヤホンを洗濯したからといって、それだけで絶対に壊れてしまうとは限りません。しっかりと乾燥させれば直る場合もあります。水に濡れたイヤホンをそのまま使用すると、基盤のサビ・漏電・ショートなどが起こり、故障に至るためです。

ただし、水分や洗剤によるダメージそのもので故障するケースもあります。イヤホンを洗濯してしまったら、故障する可能性の方が高いと思っておきましょう。

「水没したイヤホンを使うと感電するから危ない」との噂があります。しかし、普通に使う分にはほぼあり得ないです。ただ、ワイヤレスイヤホンの使用中に感電した事故も過去にあったそうで、可能性がゼロとも言い切れません。

また、製造元が不確かな製品を使う・誤った使い方をするなどで、リチウムイオンバッテリーが発火し、火災が起きる危険性もあります。ワイヤレスイヤホンは信頼できる製品を、取扱説明書どおりに正しく使いましょう。

インターネット上にはイヤホンを洗濯して乾燥させれば音質が良くなるとの情報がありますが、この噂はデマです。「実際にやってみたら良くなった」との声もありますが、何の根拠もないため、鵜呑みにするのは危険です。

試す・試さないは個人の自由ですが、試す場合は自己責任で、壊れる可能性が大いにあると考えておきましょう。

電化製品を水没・洗濯してしまった時に壊れていないかどうか、すぐに動作確認をしたくなると思いますが、それだけは絶対にやめてください。水没では壊れなくても、動作確認をするために電源を入れると壊れるケースが多々あります。焦らず対処しましょう。

水没・洗濯してしまった際にイヤホンを充電してはいけません。理由としては、濡れた状態で充電してしまうとショートや発火する可能性があるからです。またタオルで拭いて乾燥させたからといってすぐに充電するのもやめてください。

基本的にイヤホン内部が乾燥するのは4～5日ほどかかります。タオルで外側だけ水分を拭きとっても意味がありません。そのため、電源が入らなかったとしても焦らずに5日ほど乾燥させてから充電を行ってみましょう。

水分を落とすためにイヤホンを振ってしまう方も多いはずです。しかし、かえって水分が内部に移動してしまう可能性があるためイヤホンを振るのはやめてください。水没したときはタオルと外側を拭き取り、内部が乾燥するまで置いておきましょう。

まず外側の水分を拭き取るのが第一です。タオルやティッシュなどを上から被せて、水分を吸い取るようにしましょう。このとき強くこすってはいけません。細かい部分の拭き取りには綿棒があると作業しやすいです。

次に、イヤホン内部の水分をしっかりと乾燥させましょう。外部は布などで拭き取るだけでいいですが、内部の水分はそうもいきません。ここでは、乾燥方法をご紹介します。

内部の水分は風通しのいい所に置いて徹底的に乾燥させてください。季節・温度・イヤホンの形状などによって変わってきますが、春夏の晴天時は2～3日、秋冬の曇天・雨天時は8～10日が目安です。

また、内部の水分を完全に飛ばすには、毎日イヤホンを上下ひっくり返したり向きを変えて乾燥させましょう。

ジップロックなどの保存バッグに、お米や乾燥材と一緒にイヤホンを入れて吸湿させる方法もあります。乾燥材はお菓子などに付いてくるシリカゲルを使用しましょう。お米の場合はイヤホンが埋まるくらいの量を入れます。どちらも3日間程度放置すれば水分を吸い取ってくれます。ぜひ試してみてください。

乾燥させようとついドライヤーの熱風を頼ってしまいそうですが、ドライヤーの使用は避けてください。電化製品や電子機器は熱に弱いものが多く、イヤホンも例外ではありません。仮に内部が乾燥したとしても、別の部分がダメージを受けて故障する可能性があります。

また、直射日光に当てるのもNGです。特に真夏の場合、基盤や回路がショートしてしまいます。冷蔵庫を使用した場合も、出したときの温度変化によりイヤホン内部に結露が発生するため、逆効果です。

以上の行為は避けるようにしましょう。

イヤホンには有線・無線があり、有線は断線さえしなければ復活する可能性は高いですが、ワイヤレスタイプは復活しにくいです。

その理由は、有線に比べてワイヤレスは、内部の作りが複雑で水に弱いパーツが多く使われているためです。また、基本的に充電式なので、バッテリーが水分によって故障すると、電源がつかない・端末につながらないなどの異常が起こります。

防水レベルはIPXと呼ばれる指標で表され、Xの右に入る数字が大きくなるほど性能は高いです。一般的な防水イヤホンはIPX3～6程度が主流で、これらは汗や飛沫に対して効果を発揮しますが、水没にはほぼ効果がありません。水没しても動作するのはIPX7・8の2種類だけです。

防水イヤホンは水に対して一定の効果を発揮しますが、洗剤が入った水に対しても同様の効果が得られるわけではありません。防水レベルが高くてもイヤホンを洗濯すると故障する可能性があると覚えておきましょう。

イヤホン内部の水分が乾燥しきっていない状態で電源を入れると、漏電・ショートすると解説しましたが、まれに運良く起動する場合もあります。

しかし、内部に水が残っていると水分が音を吸収してしまい、「音量が小さい」「音がこもる」などの症状が出るかもしれません。異常を感じたらすぐに電源を落として、イヤホンを外すようにしましょう。

イヤホンは片耳用でなければ左右に付けて使うもので、上記の症状が左右どちらかにだけ表れるケースもあります。

左右からバランス良く音が出るのなら問題ありませんが、左右のどちらかだけ音が小さかったり、こもっていたりすると非常に使いにくくなります。左右で音に差があると耳への負担が大きくなるため、使い続けるのは避けたほうが無難です。

万が一、イヤホンを洗濯などで水没させてしまった場合でも、メーカー保証期間内であれば無償もしくは一部有償で修理・交換してもらえる場合があります。保証期間内であれば、修理・交換に応じてもらえるかメーカーに問い合わせてみましょう。

アンカー（Anker）では、購入後の落下・衝撃・改造・浸水など購入者の過失によって生じた不具合は保証対象外と定めています。故障の原因を誤魔化して申請しても、メーカーは製品製造のプロなのでバレる可能性が高いです。水没での故障は不注意によるものなので、保証はきかないと思っておきましょう。

ワイヤレスイヤホンを水没させ電源がつかない場合、通常はメーカー保証の対象とならないため、修理代は実費となります。修理が不可能な場合は新品交換となり、買い替えと変わらない値段になるケースも多いです。

また、イヤホンのメーカーによっては、修理を受け付けている修理業者もあります。サイトから見積もりを取ったり修理の相談ができたりする業者もあるので、修理ができるか・費用はいくらか調べてみて、修理か買い替えかをを考える参考にしましょう。

水没したイヤホンをしっかりと乾燥させても復活せず、修理をしようにも買い替えと同じくらいお金がかかる。そんなときは思い切って新品を買ってしまうのも1つの方法です。

同じ失敗を繰り返したくないなら、防水性の高いイヤホンを選ぶのがおすすめです。100%安全とはいえないものの、危険性をある程度軽減できます。あるいは水没させても保証がきく、ワイド保証などのサービスを利用してみましょう。

ワイヤレスイヤホンを洗濯してしまった時の対処法について紹介しました。水没したワイヤレスイヤホンは復活する可能性自体はあります。しかし、洗濯する前と同じように使えるとは限りませんし、いくつかの不具合や危険もあるため、誤って洗濯しないように気をつけましょう。