【2023最新】モニターヘッドホンおすすめ23選｜DTM・MIXや録音用に！

音楽・映像制作や放送局など、音を扱うプロの現場で使用される「モニターヘッドホン」。モニター用ヘッドホンならではの原音に忠実なサウンドは、プロ・アマチュアを問わず音にこだわる方におすすめです。

最近では、異なる音を聞き分ける性能を活かし、ゲーム用としてのニーズも高まっています。しかし、モニターヘッドホンといっても、価格や特徴はさまざまです。また、リスニングヘッドホンとの違いが分からない方も多いです。

そこで今回は、モニターヘッドホンの特徴や価格相場、リスニングヘッドホンとの比較などを解説します。また、人気メーカーおすすめのモニターヘッドホンもご紹介するので、ぜひご参考にしてくださいね。

モニターヘッドホンは、音を取り扱うプロが使用するモニタリング（検聴）用のヘッドホンです。フラットかつ原音に忠実なサウンドが特徴で、音質の変化や劣化・バランス・ノイズの有無などを細かくチェックできます。

音楽関係の現場で多く使用されており、特にDTMのミックス作業やDJのミキシングなどの繊細な音合わせには欠かせません。自宅で録音を行う、いわゆる「宅録」でも多く使用されています。また、音の解像度が高いだけでなく耐久性にも優れており、高出力の音でも長時間再生できます。

両者の違いは、

• リスニングヘッドホン｜音楽鑑賞用
• モニターヘッドホン｜音楽演奏・録音・制作用

の違いです。モニターヘッドホンはこの通り、主に演奏・制作の現場で使用されるため、「原音を正しく観測できるか」が重要視されています。

リスニング用ヘッドホンは、音のバランスや響きが観賞用に自動調整されてしまうため、モニタリングに向きません。そのため、「モニター用」としてこのジャンルのヘッドホンが存在します。

モニターヘッドホンの価格は、1万円前後から10万円以上の高級モデルまで、さまざまです。プロの現場で使用されているモデルでも2～3万円程度から購入でき、人気モデルには30年以上販売されているロングセラー商品もあります。

また、オーディオテクニカやヤマハなどの有名メーカーからは、気軽に使える5,000円程度のスタンダードモデルが販売されています。価格が安いだけでなく、高機能＆高耐久性なので初めてモニターヘッドホンを使う方の入門機としてもおすすめです。

オーディオテクニカは、1962年に創業された日本の音響機器メーカーです。老舗メーカーならではの品質の高さとコストパフォーマンスのよさには定評があり、国内外のさまざまな音楽シーンで使用されています。

高級モデルから気軽に使用できるワイヤレスモデルまで取り扱われており、モニターヘッドホンも開放型・密閉型ともに豊富なラインナップが展開されています。

• 定番モデル｜ATH-M50X

AKG（アーカーゲー）は、1947年にオーストリアのウィーンで設立された音響機器の製造・設計メーカーです。クリアでバランスのいい音質に定評があり、世界各国のプロの現場で使用されています。

取り扱われているモニターヘッドホンは、密閉型・半開放型・開放型の3種類あるので好みに合ったタイプを選べます。洗練されたデザインでも人気があり、おしゃれさも重視したい方におすすめです。

• 定番モデル｜K702-Y3

日本の老舗メーカーであるソニーのモニターヘッドホンは、多くの放送局やレコーディングスタジオで使用されています。

原音に忠実なクセのないサウンドが特徴で、開発から30年以上たった現在でも愛用者が多いロングセラー商品も販売されています。耐久力＆安定力があるので、長く使えるモニターヘッドホンを探している方におすすめです。

• 定番モデル｜MDR-CD900ST

ゼンハイザーは、1945年に設立されたドイツの音響機器メーカーです。世界に先駆けて開放（オープン）型のヘッドホンを開発し、世界の音楽制作や映画製作の現場に革新を起こし続けてきました。プロフェッショナル向けのモニターヘッドホンやマイクはもちろん、一般向けのオーディオ機器も取り扱われています。

• 定番モデル｜HD 25

ヤマハは、静岡県浜松市に本社を置く世界最大級の総合楽器メーカーです。ピアノをはじめとするアコースティック楽器のほか、電子楽器やオーディオ機器も世界の音楽シーンで使用されています。モニターヘッドホンの歴史も長く、ギターなどの楽器の練習用からプロのモニタリング用まで取り扱われています。

• 定番モデル｜HPH-MT8

ここからはヘッドホンを選ぶ際の前提知識を解説します。編集部では実際にイヤホン・ヘッドホンを購入した420名を対象に、アンケートを行いました。


単なる選び方の解説だけでなく、購入後のよくある後悔や使ってみないとわからない使用感に関する声についても触れることで、皆さんの購入前の不安を解消できるような内容にしています。

• ヘッドホンの購入時に押さえておきたい必須項目
• 人によっては使用感に関わるポイント
• 優先度は低め。気になる人のみチェック推奨

上記の3部構成でどこよりも安心してヘッドホンを選んでいただけますので、ぜひ最後までお付き合いください！

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実は、たった3つのポイントを意識するだけでヘッドホン選びを失敗する確率がグッと下がります。

その3つのポイントとは、

①どこまで音に予算をかけられるか
②基本は有線。ワイヤレスは妥協が必要
③演奏用・録音用・制作用とわける

これだけです。拍子抜けするほど簡単ですが、これだけを守れば大きく失敗することはまず無くなります。詳細はこのあと述べますが、

【結論】

• 予算を決める
  
• 基本は有線。遅延・ズレが困らない状況ならワイヤレスでもOK
  
• ステージ＆録音用は密閉型・制作用なら開放型も

これが失敗しないヘッドホン選びの最初のステップです。

あまりこだわりがない方は、ここまで絞ったら、あとは価格が安いものを選択すれば間違いありません。

それでは詳しく解説していきます。失敗しないためにも【必読】がついた見出しだけは全て目を通してください！

ヘッドホンは3万円までなら音質と予算がおおよそ比例します。

自分が音楽にどれくらい予算をかけられるかは、ヘッドホンのグレードの指標になります。

購入者におこなったアンケートでは、普段使いしているイヤホン・ヘッドホンの価格帯と、次に買い換えるなら、どのくらいの予算のものを購入するかをうかがいました。

結果は同価格帯で買い替える、と回答した方がどの価格帯でも最も大きな割合を占めました。

次に3万円未満では「（今よりも）少し高くする」、

3万円以上では「（今よりも）少し安くする」が続きました。

ちなみに、モニターヘッドホンはプロの現場でよく使用される製品でも、1.5〜3万円から購入可能です。趣味の鑑賞用とはまた違うため、音楽制作・演奏用の「ツール」にどれほど予算をかけられるかは、その人の状況次第で変わってきます。

最近はDTMの流行で、自宅で使用するモニターヘッドホンを探している、という方も増えています。

結論、とりあえずDTMに必要な機材を揃えようという状態なら、初めは5,000円程度のモニターヘッドホンでも十分です。品番をあげるなら、オーディオテクニカの「TH-M20x」などは定番。

1万円を出せるなら、スタジオでも使用される同じくド定番品のSONY「MDR7506」あたりもおすすめですよ。

結論、モニターヘッドホンはリスニング用途とは違うため、『有線』がおすすめです。

最近のヘッドホン業界にはAppleが発売した「AirPods Max」を筆頭に、ワイヤレスの波が来ています。しかし、音を正しく聞く用のモニター用となると事情は異なります。

ワイヤレスヘッドホンは、音をデータ化し転送するという仕組み上、どうしても遅延や音のズレが発生します。制作用はもちろんのこと、ステージ用の場合、クリックや伴奏の遅れは致命的です。

もっとも、最近はイヤモニを中心にワイヤレス化の流れもあるため、ヘッドホンではなくイヤホンにはなるものの、しっかり探せば遅延の少ない製品も手に入ります。しかし、基本は有線が安心です。

☆モニターヘッドホンとしておすすめのタイプではないものの、ワイヤレスヘッドホンも見たい方は以下の記事よりご覧ください！

モニターヘッドホンはほぼリケーブルに対応しています。スタジオで遠くの機材に接続するシーンでは、長いケーブルとの接続が必要になるためです。

リケーブルとはヘッドホンのケーブルを交換すること。断線してもケーブルを交換すればいいため、ヘッドホン自体も非常に長持ちします。

ただし、ケーブルとヘッドホン本体の互換性は全てOKではない点は注意です。

• 稀にあるリケーブルの失敗
  ・同じMMCX同士なのになぜか使えない
  ・前モデルが対応していたケーブルだから使ってみたら使えない

ヘッドホンのリケーブルの端子は主に、

「MMCX(エムエムシーエックス)」と「2pin」の2種類があります。

リケーブルを視野に入れるなら、互換性をしっかり確認してからケーブルを選ぶ必要性まで、頭に入れておいてください。

演奏・ステージ用としてモニターヘッドホンをお探しの場合は、以下の点を押さえてください。

• 密閉型で遮音性が高いこと
• 大音量でも崩れないこと

まず演奏用イヤホンは、雑音が入らないかつ音漏れしない密閉型であることが大前提です。

また音の調整によっては大音量が「耳に刺さる」可能性も捨てきれません。そんな場合にも不快感が起こらないようなヘッドホンが好ましいです。

ちなみに、演奏者が自分一人である楽器（ピアノや電子キーボードなど）の場合は、開放型ヘッドホンを使用する手もあります。実際に楽器から発せられる音をそのまま聴けるため、より自然な音の鳴り方を把握できます。

演奏・ステージ用としてモニターヘッドホンをお探しの場合は、以下の点を押さえてください。

• 密閉型で遮音性が高いこと
• ノイズが聞き取りやすいこと

まず録音用ヘッドホンは、余計な音を入れないため遮音できることが大前提。その上で、録音時のノイズにすぐに気付けると、録音方法の調整がすぐにできます。

ちなみに、録音専用ではなく制作にも使用するという人もいますよね。その場合は、以下の「制作用(MIX用)」ヘッドホンの特徴も併せ持った製品が望ましいです。

演奏・ステージ用としてモニターヘッドホンをお探しの場合は、以下の点を押さえてください。

• 長時間作業に向くこと
• バランスがフラットで原音に忠実なこと
• 解像度が高いこと

まず制作用ヘッドホンは、再生環境に影響されない音の把握が大前提です。そのためフラットなヘッドホンであることが大切。また、解像度の高いヘッドホンだと小さな音も粒だって聞こえるため細部の調整がしやすいです。

その上で、長時間作業にも耐えるような疲れにくさが大切。録音用途を兼ねる場合は密閉型が絶対条件ですが、制作用途のみなら開放型ヘッドホンの方が疲れにくいです。

もちろん用途ごとに分けると予算がそれぞれ必要になるため、制作環境にいくらかけるか考えた上で検討してください。

開放型はハウジングの背面がメッシュ状になっています。

そのため遮音性はないものの、聴き疲れしにくく、音漏れを気にしなくていいなら万人におすすめです。

空間の広がりを感じられるサウンドが魅力で、ホールやスピーカーで聴くような立体的な音が気軽に楽しめます。

特に以下の用途は開放型がマッチします。

• 音楽作成(録音時除く)
  ▶︎集中力が求められる場面で疲れにくくおすすめ
• 音楽演奏
  ▶︎電子ピアノの高音もしっかり聞きたい場合
  
  
  リスニング用途では…
  ・クラシックの弦の音や女性ボーカル声を伸びやかに響かせたい場合

デメリットは、上記で少し触れた通り音漏れがあること、そして遮音性がないことが挙げられます。基本的にはプライベート空間で使用するヘッドホンです。

ハウジングが完全に密閉されており、音漏れしないヘッドホンです。

外音を遮断し音を密閉するので、バイオリンの繊細な響きやアーティストの息遣いなども聴き取れます。

また、開放型ヘッドホンやスピーカーと比較すると、サウンドの鳴りを近くに感じるのが特徴です

以下の用途では特に密閉型が合っています。

• DJ用
  ▶︎遮音性の高い密閉型が必須で前提条件
• 音楽作成(録音時)
  ▶︎録音は音漏れNGのため密閉型が必須
  
• 音楽演奏
  ▶︎ギターやベース・ドラムの迫力のある音がしっかり聞ける
  
  
  リズニング用途では…
  ・ロックやEDMにテクノなど、臨場感や没入感が大切な場合に

音楽や映像などのプロの制作現場では、密閉型のモニターヘッドホンが使用されています。音漏れしにくいので、持ち運び用にもおすすめです。

ここまでのおさらいをしましょう。ヘッドホン選びで失敗しないための重要2ポイントは、

①どこまで音に予算をかけられるか
②有線・ワイヤレスどっちが好みか
③よく聞く音楽ジャンルを明確にする

の3つでした。

• 予算を決める
  初心者は失敗してもいい価格、買い替えなら今の機種を元に
  
• 流行りの中心はワイヤレス、安くて音質重視なら有線
  ケーブルフリーで使いやすい！音質と予算のバランスも考慮
  
• 伸び良く抜け感のある開放型 or 遮音性や臨場感なら密閉型

これが失敗しないヘッドホン選びの最初のステップです。

繰り返しになりますが、あまりこだわりがない方は、ここまで読んだら、あとは価格が安いものを選択すれば間違いありません。

このあとはさらにこだわって選びたい方向けに記事を書いていきますので、興味がないよ、という方は以下のボタンをクリックしておすすめ商品をご覧ください。

ヘッドホンの耳へのフィット感は、イヤーカップ形状（装着方法）によって決まり、これらは聞き心地も左右します。

イヤーカップ形状は

耳全体を覆うオーバーイヤー型

耳にのせるオンイヤー型

の2種類に分かれます。

耳を塞がれる感じが苦手でないなら、オーバーイヤー型がおすすめです。

どちらも良し悪しはありますが、知らずに購入すると思ったより使いにくかった、となってしまうので、あらかじめ把握した上で選びましょう。

下記にオーバーイヤー型・オンイヤー型のそれぞれのメリットとデメリットをまとめています。

• オーバーイヤー型：大きなイヤーパッドで耳全体を覆う
  • メリット
    音質のよさや没入感を感じやすい
    密閉型なら外音を遮断し音漏れを軽減
  • デメリット
    オンイヤー型よりかさばりやすく重い傾向
    →ただし耳を潰さないため、長時間の使用ならこっち
• オンイヤー型　：耳にイヤーパッドをのせて使用する
  • メリット
    コンパクトで軽量のため持ち歩きに最適
    構造上サウンドの迫力は控えめだが自然な印象
  • デメリット
    長時間使用は耳が潰れて痛みを感じる人も
    →ヘッドバンドで側圧を調整する調整する必要あり

モニターヘッドホンは基本的に「普段使い用」とは別に考える視点が大切です。

音のセッティングがモニタリング用として原音に忠実かつフラットなため、音源によってはノイズもそのまま拾って再生します。すると、聴き疲れするといった現象が起こります。

もちろんモニターヘッドホンの中には普段使いでも使える商品はありますが、基本的にはリスニング用とは分けて考えてください。どうしても普段使いとも兼用したいなら、商品ごとのレビューをしっかりチェックするべきです。